バラナシという街
バラナシ/インド
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3000年以上の歴史を持つヒンドゥー教最大の聖地、バラナシ。
インドに来たら、必ずといっていいほど旅人が訪れる場所であり
外国人だけでなく、インド中からの観光客も多い。

バラナシの町中は、汚い。

道を歩けばウシにぶつかる。

ウシの通せんぼ。
さらに牛はうんちおしっこをそこらじゅうでし始める。
唐突過ぎるくらいに、いきなり。

すると町中はこのようになるわけだ。
ウシがいないからといって油断していると、足元がいつのまにかうんちだらけに
なっているので要注意。
なぜこんなにインドにはウシがいるのか??
ウシはヒンドゥー教の神様の一人シヴァ神が乗っていた生き物なので、
ヒンドゥー教徒にとって神聖視されており、殺してはいけないし食べてもいけない。
さてさて、このバラナシはガンガーなしでは考えられないといっていい。
ガンガーとは、ガンジス河のことであり、ヒンドゥー教の河の女神の名から由来している。
ガンガーで沐浴すれば、すべての罪は浄められ
ガンガーに遺灰を流されれば輪廻からの解脱を得るという。

ガンガーにはいくつものガートと呼ばれる沐浴場があり、バラナシの生活に溶け混んでいる。

歯磨き

洗濯


沐浴

ハリシュチャンドラ・ガート 小さな火葬場。このあと遺灰を河に流す。
舟漕ぎの兄ちゃんは、毎日200体もの遺体を焼き遺灰を流していると言っていた。
また、子どもや妊婦は焼かずに重石をつけて流すため、河には死体が浮いてることもしばしばだ。
「火葬場が町のために存在するのではない。町が火葬場のために存在するのである」(ベナレス市制報告書(1925年))
とあるほど、火葬場はバラナシとは切っても切り離せない。
火葬場に向かうために、町中をきらびやかな担架に乗せられた死体が普通に横切り、
その後ろを親族が泣きながら歩くー
生と死が切り離されている日本で育った自分からすると、日常に死が溶け込むこの光景はあまりにも衝撃的すぎた。
そんなバラナシで僕がオススメするのが、朝陽と夕陽を拝むこと。
早起きが苦手な人でも、ぜひ挑戦してほしい。

朝6時。ガートで出会った日本人夫妻。

夕陽。
特にこれといって何もしない。
ただ、ガンジス河の流れを見つめるだけ。
不思議と落ち着いた気持ちになるのは、やはり神聖なる河だからだろうか。
夕日が沈み、ガートに戻るとプジャ-という灯篭流しの儀式が毎日行われる。

夜のガート。礼拝者が続々と集まってくる。

灯篭流し。
バラナシは、特になにかしなくてもそこら中に発見がある。
僕はつい長居して1週間以上も滞在してしまった。
そんな僕がバラナシを知るきっかけになった本が2つある。
遠藤周作の小説『深い河』と

藤原新也の写真集『メメント・モリ』

小説と写真集で、違った角度からバラナシを捉えているのでオススメだ。

